2017年の11月が下旬に差し掛かった途端、IT業界や経済界に衝撃を与える程強いインパクトを持って発表されたのがCASH(キャッシュ)を大手の企業が買収するというものです。
まだ誕生してから2ヶ月程度しか経過していない上に、そのうちやむなく休止していた期間もあることから実働していた時間は尚更短いのですが、そうしたリリースされて間もないものが買収されたという事実と共に驚かれたのは買収額が70億円という巨額であったためです。
しかも、大変大きな額であるのに70億円という数字に取り分けて意味が無く、もちろん双方の関係者が綿密に長期間のカンファレンスを繰り返したという事もありません。そのため、明かされたやり取りとしては大衆的に利用されているメッセージアプリで日頃から顔見知りの大企業の方が、CASH(キャッシュ)を売って欲しいと冗談めかして話を持ちかけたのがきっかけです。さすがに全く会わないという事はなく普段から関係性がある間柄なのでいつものようにお食事に行き、なお一層踏み込んだ話をしていった時に話題になった金額が提示されそのまま合意に至ったという経緯です。
こうした大きな波を起こしたCASH(キャッシュ)というのは決して複雑で込み入った仕組みではなく、シンプルであるのにそれまで世界に存在しなかった画期的なサービスです。具体的には今現在手元に持っている不要なアイテムを同じくいつも傍らにあるスマートフォンで撮影すれば、短い時間と手間で査定が行われ現金化が済ませられるというものです。査定後に示された額に納得できれば品物を2週間以内に送り先に対して送るという仕組みなのですが、ローンチされた当初から懸念されていたのは現金化だけ行い粗悪品やコピー品、破損している物が送りつけられてしまうのではないかということです。
しかし、そうした質問が投げられた度に最高経営責任者は世の中は性善説で成り立っているという前提に基づいて開発しリリースに至ったと胸を張って回答しています。
まるで手元にリサイクルショップや質屋がオープンしたような利便性の高さは一躍話題になり、まだ立ち上げて間もないチームという事もあり対応がままならなくなってしまいました。
そうした話題性の高さは言わずもがな大企業にも伝わっており、興味を持った方が現在のように誘い入れたという事です。
つまり力で吸収したというわけではなくあくまでも一つの強力なチームと手を取り合って迎え入れたといった認識がしっくりと来る事案です。